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ベトナム2025年新制度まとめ|外資企業が押さえるべき法改正のポイント

2025年初頭より、ベトナム政府は国民管理・企業・金融・税務の各制度の近代化を目的に、大規模な法改正を進めています。本記事では、特に重要な変更点を整理し、国内外の企業に向けて実務的な情報とアドバイスをご紹介します。

身分証明および国民管理制度の変更

1. ICチップ搭載市民IDカード(CCCD)への切り替え義務化

2023年市民ID法(26/2023/QH15)により、すべての国民は以下の情報を含むICチップ搭載CCCDカードへの切り替えが義務付けられました。

  • 生体認証情報(顔写真・指紋)
  • 税番号、社会保険、運転免許証などの個人情報
    → 今後の電子認証およびデジタル行政サービスの基盤となります。

2. 電子認証アカウント「VNeID」の導入

政令59/2022/NĐ-CPにより、デジタルIDシステムであるVNeIDが正式に制度化されました。

  • レベル1:基本情報の登録
  • レベル2:公安機関での生体認証登録。物理カードのCCCDと同等の法的効力を持ち、電子文書の提示やオンライン手続きに利用可能です。

3. CCCDと電話番号の連携義務

2023年電気通信法(24/2023/QH15)では、以下のとおり定められています。

  • すべての携帯電話番号はCCCDの情報と一致している必要があります
  • 未確認のSIMは回収対象となります
    → サイバーセキュリティの強化および不正SIM対策が目的です。

銀行・決済・金融認証に関する新規定

1. 銀行口座への生体認証導入の義務化

ベトナム国家銀行決定2345/QĐ-NHNNにより、個人および法人口座において顔認証などの生体認証の導入が義務付けられました。

  • 個人:2024年7月1日より適用
  • 法人:2025年7月1日より適用
    → VNeIDを通じて、以下の取引では顔認証が必要となります。
    • 1取引あたり1,000万VNDを超える場合
    • 1日あたり2,000万VNDを超える場合

2. 非現金決済に関するVAT控除要件

2024年付加価値税法(48/2024/QH15)では、以下のとおり定められています。

  • 非現金決済の証明がない場合、VAT控除は認められません
  • 現金500万VND未満の取引は例外的に控除可能です
    → 透明性の向上と虚偽請求の防止が目的です。

税務・事業運営に関する新ルール

1. POS導入と税務システム連携の義務化

政令123/2020/NĐ-CPにより、小売・サービス事業者は次のとおり対応する必要があります。

  • POS端末または電子インボイスシステムを導入する
  • 請求データをリアルタイムで税務当局に送信する
    → 売上の隠蔽は実質的に不可能となります。

2. KOLおよびオンライン販売者への課税強化

通達40/2021/TT-BTCにより、次のとおり定められています。

  • ECプラットフォームやSNS(YouTubeを含む)は、販売者の売上を税務当局へ報告する義務があります
  • KOL・インフルエンサー・ライブ配信販売者が対象となります
    → 個人事業に対する適正な課税を実現します。

外資企業に関する義務・要件

1. 電子認証アカウントの登録義務(2025年7月1日〜8月19日)

政令69/2024/NĐ-CP第40条4項に基づき、以下のとおり定められています。

  • 2025年7月1日以降、VNeID法人アカウントのみが、登記・納税などの行政手続きに使用できます
  • 登録期限は2025年7月1日から8月19日までです
  • 登録が完了していない旧アカウントは無効となります
  • 外国人の法定代表者は、まず個人のVNeIDを登録したうえで、法人アカウントを申請する必要があります

2. 外国人法定代表者のVNeID登録

政令59/2022/NĐ-CPにより、外国人の法定代表者(TRC保持者)はVNeIDレベル2の登録が必要です。
提出書類は次のとおりです。

  • パスポート
  • 一時滞在許可証(TRC)または永住許可証(PRC)
  • 戸籍カード(お持ちの場合)
  • ベトナムの通信事業者に登録済みの携帯電話番号

関連記事はこちら: 外国直接投資企業のための識別ガイド:最も包括的な手順とプロセス – ベトナム会社設立サービス

3. 無報酬の法定代表者の社会保険加入義務化

2024年社会保険法(36/2024/QH15)では、以下のとおり定められています。

  • 無報酬の会社代表者も社会保険への加入が義務となります
    → 名義上の代表者を立てているFDI企業やスタートアップへの影響が大きくなります。

企業がとるべき対応策の選択肢

🔹 選択肢1:外国人法定代表者を維持する場合

  • 労働許可証(WP)の申請(2年ごとに更新)
  • 一時滞在許可証(TRC)の取得(2年ごとに更新)
  • 社会保険への加入(月額150万VND〜)

関連記事はこちら: 労働許可証とは?WP(ワークパーミット)取得手続きと知っておくべきこと

関連記事はこちら: 外国人投資家のための一時滞在許可証の申請手続き

🔹 選択肢2:ベトナム人の法定代表者へ変更する場合

  • 手続きが簡素化され、コストを削減できます
  • 中小企業に適しており、法令順守も比較的容易です

これらの新制度は企業にとって課題である一方、デジタル化・透明性の向上・経営の近代化を進める好機でもあります。法令を遵守することで、企業の信頼性が高まり、競争優位性の強化につながります。

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